反対は思わぬところからやってきました


宿題をわたしがやることに決心し、早速子供に宣言しました。
「これからはお父さんが宿題をやるから、机の上に出しておきなさい。」
ところがあまり出てきませんでした。
質すと
「少しだからやっちゃった」などと言っていました。


ところが母親がいなくなった途端、小声で
「お母さんがそのくらいならできるから、やりなさいっていうんだ」
と話してくれました。
表だっては賛成も反対もしていなかった妻でしたが、
内心反対だったんですね。


わたしは妻と話し合いました。
妻は先生に従わないことに恐怖を覚えるようでした。
わたしはあまり感じません。
平行線でした。
わたしは先生に宿題をやらないと宣言することにしました。
それならと妻もいったんは納得してくれました。


先生とは電話で話しました。
はじめはクラスの約束事だからと言っていた先生も
家庭学習を充実させたいからと粘り、納得してもらいました。
そのことを一番喜んだのは子供でした。
罪悪感が消えて安心して宿題をやらずにいられるようになったのでしょう。
妻は信じられないようでした。
「先生が許してくれたのか」と何度も聞かれました。



妻は納得していなかったものの、
子供が少しずつ明るくなっていく様子を喜んでいました。

冬休みに入り、正月を迎える頃には子供のチックはすっかり消えていました。
妻もこのことはとても喜んでいました。
「良かった、良かった」と…。